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マーケティングとセールス

マーケティングでターゲットを絞る意味。絞って成功した事例を紹介

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ビジネスをするにあたって、よく言われることの1つが「選択と集中」だ。

限られた経営資源をどこに投下するか。どこを捨てるか。

ビジネスで話題になるニュースの半分は「2000人リストラして営業子会社へ置換」「半導体事業を売却」「スマホアプリ事業へ資金投入」など、「何を選んで、何を捨てるか」の話だ。

このように選択と集中はビジネス全体の大きな1つのテーマだが、「マーケティング=売れる仕組みづくり」の中でも重要な要素になる。

つまり、「売るターゲットを絞れ」だ。

広告の神様、クロード・C・ホプキンスの名言

広告史上もっとも偉大なコピーライターとされ、デビッド・オグルビーや、ジェイ・アブラハムなど現代の著名な広告家からも「広告の神様」と呼ばれる人物がクロード・C・ホプキンスだ。

彼は著書の中で「消費者を集団としてとらえてはならない」。

「重要なのは個人に照準を合わせることだ。広告でも対面販売と同じように消費者を扱う。消費者の欲求に焦点を合わせる。相手が目の前に立ち、何らかの欲求を訴えていると考える」と言っている。

「集団としてとらえるな」は特にインパクトのある言葉だ。

よくある「50代男性」や「F層」も集団だが、集団としてみずに「個」をイメージしなければならない、というのは重要である。

実際にひとりひとりに販売行為を仕掛けるわけではないが、集団をぼんやり眺めるのではなく、集団の中にいる個人にしっかりとフォーカスしたうえで「その個人が属するカテゴリ」に売っていく、ということである。

ターゲットを絞るとは、どういうことか?

近年では「ペルソナ」と呼ばれる象徴的な架空の顧客像を具体的にくわしく描き出して、顧客イメージを絞り込む手法が使われるようになっている。

年齢や性別といった単純な顧客の属性だけによって、顧客をひとくくりにせず、氏名、年齢、性別、外見、居住地、家族、趣味、学歴、職業、勤務先、役職、個性、価値観、生活パターンなどといった内容まで詰めることがある。

商品は「誰に売るか」が重要であり、その「誰に」をこうして明確にイメージしていくわけである。

絞り込んだターゲットに対して、のニーズとウォンツに合った情報や商品を提供すると、まさに自分のための有益なモノとして喜ばれることになる。

逆に顧客を絞り込んでいない情報や商品は提供すると、押し売り、あるいはスパムとして、怒りを買うことになる。

このあたりは、消費者として誰もが感じることだ。

例えばポストに投げ込まれるチラシはゴミ箱行きになるいっぽう、自分のことを知り尽くした友人が、求めていた商品を紹介してくれたときはとても嬉しくなる。

何かを勧められたとき、「チッ。ウザ」と思われるか、「おぉ~、これは求めていたものだ!欲しい」と思われるかは雲泥の差だが、マーケティング&ターゲティングでは「どうすれば後者になるか」を考えていくことが重要になる。

・・・とはいえ、「どこまで絞るんだ?」という悩みは大きい。

ターゲットを広げすぎず、絞りすぎないためのコツは「これ以上は絞っても意味ないんじゃね?」というところで止めておくことだが、少し分かりにくいのでこれまでの他社事例を見ていこう。

ターゲットを絞って成功した事例

成功した事例として、リクルートの結婚情報誌「ゼクシィ」がある。

ゼクシィは1993年の創刊当初は男女の出会い、結婚、新生活を対象にしていた。その後紆余曲折のうえ、「結婚」という1つのタイミングだけに絞ったのである。

出会いへのプロセスや、新生活のノウハウなどは全て切り捨てたということになる。

結婚だけに特化した雑誌として「結婚するタイミングで必ず買う雑誌」というポジションを得たのだ。

ところがこれが「お見合い」や「結納」、「ウェディンズドレス」「結婚式場」まで絞り込んだらどうだろう?

そこまでやると専門性が強すぎて、メジャーな雑誌、誰もが知る雑誌にはならなかったに違いない。

「広すぎず、絞りすぎず」の好例である。

また同じリクルートの事例でいうと、「ホットペッパー」がある。

これも1990年代の発刊当初はあらゆる業種の店を薄く広くカバーして苦戦していたが、2000年の新創刊からは飲食業を中心に絞り込み、数年で中核事業に成長した。

その後は「ホットペッパービューティ」という美容業専門誌も作り、ネット展開もして大成功している。

ここで知っておきたいことは、最初から思い切って絞り込んだわけではない、ということだ。

実際に活動していくなかで、色んなことに気づき、色んなテストをして絞り込んでいる。

ターゲットをどこまで絞るかは、様々な要素が絡んでくる

「このぐらいがいいかな?」というのはセンスともいえるが、今ではあらゆる業態で専門性に特化した事業が増えているので、これらをよく見てみるのがよい。

例えば「パン屋さん」は、ベーグル専門店、サンドウィッチ専門店、食パン専門店などが人気になっている。

「なんでも売っているパン屋さん」も手堅いが、専門性を出すことで「これならこの店」と選んでもらえることができる。

だが、駅前に立地するのか、住宅街の一角に店を構えるのか、などでも絞り込むべきかどうかは戦略が変わってくる。

私の最寄り駅には「ヴィドフランス」という焼き立てパンを提供する店(チェーン店)が駅ナカに入っているが、これが「ベーグル専門店」ならちょっとがっかりである。

専門化するよりも、色んなパンを買えるほうがよい。毎日の朝ごはんとして出勤時に買って出社したい、通学時に買いたい、というニーズが顧客にはあるので、サンドウィッチ、あんぱん、菓子パン、クロワッサンなど様々なパンを置いておいて欲しいわけだ。

駅を利用する人は「老若男女」であり、「老若男女」をターゲットにした品ぞろえにすることが正解である。(余談だがおばあさんにはパン好きな人も多い)

ヘタに「若い女性向け」に絞り、「ベーグル専門店」などにするのは完全に誤りである。

あまり頭デッカチになって「ペルソナだ!」などと力を入れなくていい。

誰がいるんですか?誰が買うんですか?なぜ買うんですか?

そういうナチュラルな思考、自然で当たり前の思考で考えてみるのが一番の突破口になるだろう。

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